カサ抜けレシピ③これはダメ!ダメな解決策3選

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夫との情緒的な交流がうまくいかないことによって自分がカサンドラ症候群になったのならば、夫との情緒的な交流を何とかしないと・・!と頑張りがちですが、そこを頑張れば頑張るほどうまくいかずにまたダメージをくらうことを繰り返してきたあなたへ、「目指してはいけない方向性」をお伝えします。

①それっぽく振る舞ってもらう

相手はきっと、ロボットのようにインプットして指示通り動くことは可能です。
外モードでいてもらう」ということです。

私が愚痴を言ったときは解決策を提案せずに『うんうん、わかるよ』と言ってください

私が頭が痛いと言ったときは、自分の身体の中で一番不調な部分を探して不調マウント合戦を始めるのではなく、『大丈夫?』と言ってください

「やかんを見てて」と言われたときはただやかんを眺めていてほしいという依頼なのではなく、沸騰した時に火を消すことまでが依頼内容に含まれることを覚えておいてください

こういうこと、注文すればできます
ロボットのように、言われた通りに動くこと、できます。
ADHDの衝動性や健忘症が邪魔をしなければ、うまくできます。

ただ、「心が通わない感じをもろに実感することになる」ので、
オススメしません。やめたほうがいい。(実践して後悔済みです。)

カサンドラ症候群になる人は「情緒的な交流がほしい人」なので、
指示通りに動くロボットをゲットしてもうれしくないはずです。

②耳の聴こえない人に大声で話しかける

2.ASDを理解するとは」で述べたように
ASDさんの向かう方向性は「それを治す」ではなく
「生きづらさを軽減する工夫をする」が正解です。

「足のない人に足を生やす」ではなく
「目のない人に文字を読ませる」でもないように、
「情緒的な交流が難しい人にそれをさせる」ではないのです。

カサンドラ症候群のあなたは、
「ASDの夫さんと情緒的な相互関係を築くこと」を目標にしていませんか?
足のない人に足を生やすことを目標にすると、そこで試合終了です。

発達障害のある夫さんのままで良い。
あなたも、あなたのままで良い。

心の問題や栄養の問題は改善したほうがいいけれど、
生まれつきの問題や障害は、どちらもありのままで良いのです。

足のない人がいる家庭ではその人に足が生えなければ不幸でしょうか?
違いますよね。足がない人がいても幸せな家庭は築けます。
ただ、他の家庭とはちょっと違うカタチの生活にはなります。
「全員に足がある家族」は目指しません。

発達障害のある人がいる家族でも幸せな家庭は築けます。
他の家庭とは違うカタチでも、全く問題ありません。
でもね、「全員が非ASD」は目指してはいけません

「発達障害とは無縁の普通の家庭」は目指してはいけません

③夫をATMとして利用する

もうあなたなんか夫ではない。諦める。
仕事だけしてお金を入れてくれればいい。
夫のことをもう人間と思えない。

・・時々こういう方法でのカサ抜けを目指す人がいますが、
私はハッキリ言います。それは間違っている。

カサンドラ症候群でない方であれば、それでもいいかもしれない。
でもあなたがカサンドラ症候群(=情緒的な交流がほしい)であれば、
夫さんをATMとみなして仕方なく家族で居るなんて、すごく苦しいですよね。

あなたがカサンドラ症候群になるほど思いやりのある温かみのある人であることは、自信を持って良い部分だと思います。
そこを押し殺すような方向に向かうのは、私は違うと思います。

補足:はまりやすい罠

夫さんの「相手の気持ちを考えるようにするよ!」

おっと
おっと

相手の気持ちを考えるようにするよ!

そんなことを言われたら、

わたし
わたし

改善されるかな・・

なんて期待をしてしまいますが、

これは「俺は目が見えないけれど、目で見るようにするよ!」と同じです。

相手の気持ちを「考えないようにしよう」とか「考えるようにしよう」とか
そういう次元の話ではないのです。

脳の特性によってできないから「障害」なのです。

「考えるようにするよ!」という前向きな気持ちには感謝しましょう。
ただ、鵜呑みにして期待するのはやめたほうがいいです。

誰かさんの「うちはこの方法で発達障害が治ったよ!」

これは何が起きているのかと言うと、
「発達障害ではなくて他の要因により発達障害のような症状を起こしていたものが、その要因の改善により治った」です。

具体的な例を挙げると、

こだわりが強いのでASDだと思う。でも、栄養面を改善したらこだわりの強さが全くなくなった。治った!

いつも心が不安定で人間関係がうまくいかない。話もうまく噛み合わず、ASDだと思う。でも、カウンセリングに通ったら、困りごとが全てなくなった!治った!

・・これは、非ASD者が栄養不足を改善した話と、非ASD者が心の問題が解決した話に過ぎない。

ASDに似た症状が出ていただけで、ASDではなかったということなのです。

完治したのならば、それは原因が「発達障害」ではなかったからなのです。

ただ、栄養や愛着の問題とASDを併せ持っているケースもあるので、
改善に取り組むのには大いに賛成です。軽減されるかもしれません。

ただ。「発達障害が治る」というのは間違った認識です。

まとめ

夫のロボット化、定型化、ATM化、諦め、怪しいサプリ、完治、、だめ!!

「発達障害のある人がいる、愛のある、自分達流の幸せのカタチ」
が、目指すべき方向です。

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